アーティストである前に、一人の人間

先日、「音楽の仕事をしていながら、僕はあまり音楽で感動することがありません」ということを書きました。
 
ですが、そんな自分でも、ものすごく感動したライブがあります。
 
それは、ジャズシンガー綾戸智恵さんのライブ。
 
2008年に開催された10周年記念コンサートツアーを聴きに行ったのですが、とにかく本当に素晴らしいコンサートでした。
 
笑って、泣いて、あんなに心が揺り動かされ、元気になれたコンサートは他になかったです。
 
 
『この魅力は一体、何なんだ…?』私は分析好きなので、自分なりにいろいろと考えてみました。
 
そして思った一番の理由は、
 
「アーティストである前に、一人の人間」ということを体現しているから、というものでした。
 
 
綾戸智恵さんは、実は10周年記念コンサートツアーを終えて、一旦音楽活動を休止しています。
 
その理由は何かと言うと、
 
「脳の疾患に倒れた母親の介護に専念したいから」
 
というもの。
 
 
これ、簡単に書きましたが、ものすごいことだと思うんです。
 
駆け出しのアーティストならまだしも、全国ツアーのチケットがなかなか手に入らないほどの人気と実力を兼ね備えた方です。
 
おいそれと「辞めます」と決断できるものではないはずです。
 
 
でも、綾戸さんはそんなアーティスト活動よりも、お母様の介護を選びました。
 
アーティストである前に、一人の人間というところに心の軸足があったのだと思います。
 
僕はそこが本当に素晴らしいと思いますし、「そんな綾戸さんの歌だからこそ聴きたい」と思います。
 
 
アーティストに限らずスポットライトを浴びる仕事をしていると、どこかで『自分は特別な人間だ』という錯覚を起こしやすいような気がします。
 
でも僕は、それは違うんじゃないかな、と個人的には思います。
 
「特別な人間の歌だから響く」のではなく、「一人の人間が歌う歌だから響く」のではないかと。
 
なぜなら、聴く人のほとんどが、特別な人ではなく、普通に人生を送る普通の人だから。
 
 
アーティストフォーラムは、「音楽を聴くライブ」ではなく「人生を聴くライブ」です。
 
7人のアーティストは、音楽だけで生きてきた人は一人もいなくて、皆それぞれの人生の背景・バックボーンがあります。
 
そんな7通りの人生を、2時間×2ステージという短い時間で深く共有してもらうためのプログラムがアーティストフォーラムだと思っています。
 
 
そこで何を感じ、何を考え、何を受け取るかは人それぞれ。
 
でも、「誰かから何かを教わること」よりも、「誰かの人生に触れて自分の心の底から湧いてきたもの」こそが、人生において大事なギフトなんじゃないかなと思います。
 
2016年の12月というタイミングで、今年1年を振り返り、来年をより素晴らしいものにするために、一人でも多くの人に触れてほしいです。
 
 
ライブの予告編動画も出来ましたので、これを見てピンと来た方は、是非12月3日(土)、渋谷のシダックスカルチャーホールにお越しいただければと思います!
 

 
【12月3日(土)】アーティストフォーラム2016まであと5日!
http://song-letter.jp/artistforum/attend/

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