歌とは、演奏や技術ではなく、生き様そのもの(大田えり)

今日は、アーティストフォーラム2015で共演した大田えりさんの母校、神戸女学院でのコンサートの伴奏に行ってきました。
 
テーマは『「音楽は絆と命」〜あなたの使命は何?〜』。
 
えりさんのサポートは、昨年5月にイベントで共演して以来なので、1年以上ぶりでした。
 
 
2016年に難病EDSを発症し、現在も闘病中。
 
でも「どんな状況であれ、声が出る限り私は歌手」という信念から、演奏活動を続行しているえりさん。
 
彼女が一度ステージに立つと、それはただ「演奏を聴く」という次元ではなく「大田えりという存在に触れる空間」になります。
 
 
会場はクラシックのホールで、学生さんたちもクラシックの世界で日々「音楽とは?」「良い演奏とは?」と向き合っている人達でした。
 
日々の練習時間を豊富に取れているであろう彼女らに対し、この一年、舞台らしい舞台に立てず、ずっとベッドの上で過ごしてきたえりさん。
 
でも、そんな彼女たちがえりさんの存在に触れて、30分足らずのステージの中で涙を流し、途中から会場中にすすり泣く声が響き渡りました。
 
 
歌は、演奏そのものや、技術云々ではなくて、その人の生き様そのもの。
 
僕がアーティストフォーラムを通して伝えたいメッセージをまさに体現しているような30分に、伴奏しながらずっと幸せを感じていました。
 
本心から語り、魂からそのまま発せられる歌声は、問答無用に人の心を震わせるということを再確認しました。
 
 
僕の周りにはホンモノのアーティストがたくさんいると思っていますが、えりさんは間違いなくその中の一人。
 
何を語るかじゃなくて、何を歌うかじゃなくて、えりさんがえりさんとして舞台に立つだけで、人に何かを感じさせ、心を動かすことができる。
 
これを芸術の力といわずして、何といえばよいか。
 
 
今日、えりさんが歌った曲は『アメージンググレース』『勇気のバトン』『おひさまのにおい』『世界で一番素敵な言葉』の4曲。
 
『勇気のバトン』と『おひさまのにおい』は彼女との共作。
 
そして彼女が歌う『世界で一番素敵な言葉』は、もはや彼女にしか歌えない独自の作品になっていることが、作曲家としてこの上なく嬉しいです。
 
 
「すべての人がアーティスト」というのが僕の根底にあるメッセージ。
 
たとえ難病になっても、たとえベッドの上から起き上がることができなくても、その人の存在、生き様こそが最高の芸術作品。
 
音楽の素晴らしさをいつも気づかせてくれる歌姫との共演のご縁に、心から感謝します。

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